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うつむいて
うつむくことで君は私に問いかける
私が何に命を賭けているかを
よれよれのレインコートと
ポケットからはみ出したカレーパンと
まっすぐな矢のような魂と
それしか持っていない者の烈しさで
それしか持とうとしない者の気軽さで
(谷川俊太郎「うつむく青年」から)


自分にもそんな頃があっただろうか。うつむくことで問いかけるような、うつむくことで自らを主張するような、うつむくことで拒否するような、そんな烈しさや潔さがあっただろうか。
いつのまにかどこかへ置き忘れてしまった。置き忘れることで生きてきたのかもしれない。あまりにも多くのものを持とうとしたからか・・・。
ほんの少しの身にまとう衣と、飢えないだけの食料があればよかったのに。
これからの人生は、そういうものを削ぎ落としていくことなのかもしれない。
もう一度「うつむく青年」に戻るために。(13.05.11)

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